おなかが張る(腹部膨満感)
― 鹿児島市郡元の内科・消化器内科
おなかがパンパンに張る。ガスがたまってつらい。ベルトがきつくなった。
おなかの張りは、多くはガスや便によるものですが、なかには腹水や腫瘤といった、確かめておくべき原因が隠れていることがあります。見た目や感じ方だけでは区別がつきません。
松岡内科では、腹部エコーで肝臓・胆のう・膵臓・腎臓と腹水の有無を確認したうえで、必要に応じて消化器内視鏡の専門医が胃カメラ・大腸カメラを院内で行います。

こんな方は一度ご相談ください
✓ 食後でなくても、おなかが張った感じが続く
✓ ガスが多い、おならが増えた
✓ おなかがゴロゴロ鳴る
✓ ベルトやスカートがきつくなった
✓ 便秘や下痢をともなう
✓ 少し食べただけで、おなかがいっぱいになる
✓ げっぷが増えた
✓ 張りに加えて、体重が減ってきた
おなかの張りは「ガスがたまっているだけ」と考えられがちですが、腸の動きの問題、腹水、腫瘤など、確かめておくべき原因が隠れていることがあります。市販薬でしのぐ前に、一度ご相談ください。
おなかの張りは、なぜ起こるのでしょうか
おなかが張る感じは、腹部のなかの容積が増えるか、感じ方が敏感になるかのどちらかで起こります。容積が増える原因は、大きく分けて「ガス」「便」「水(腹水)」「腫瘤」の4つです。
もっとも多いのはガスと便です。腸の動きが落ちる、あるいは腸内細菌のバランスが変わると、ガスが発生しやすくなったり、たまったまま出ていかなくなったりします。食事の内容や食べ方も影響します。
一方で、腹水や腫瘤による張りは、見た目や触った感触が似ていても、まったく別の対応が必要です。この4つのうちどれなのかは、おなかを診察し、腹部エコーで中を見れば短時間で分けられます。
考えられるおもな原因
おなかの張りは、多くが腸のガスや便によるもので、治療や生活の工夫で楽になります。一方で、腹水や腫瘤、大腸の通過障害が原因のこともあり、これらは早く見つけるほど対応が楽になります。当院では診察と腹部エコーで、この切り分けを最初の受診で行えます。
機能性ディスペプシア
症状の特徴:内視鏡で異常がないのに、張りやもたれが続く
あわせて出やすい症状:少し食べただけで満腹になる、みぞおちの痛み
過敏性腸症候群(ガス型・膨満型)
症状の特徴:日中に張りが強くなり、夜眠っている間は軽い
あわせて出やすい症状:便秘と下痢をくり返す。ストレスや緊張で悪化しやすい
便秘
症状の特徴:排便のあとに張りが軽くなる。便が硬い、出にくい
あわせて出やすい症状:残便感、おなかの痛み。下剤の見直しで楽になることがあります
呑気症(空気の飲み込みすぎ)
症状の特徴:げっぷが多い。早食いや炭酸飲料で強くなる
あわせて出やすい症状:おならが増える。食べ方の工夫で改善することがあります
大腸の通過障害(大腸がん・狭窄)
症状の特徴:張りが日ごとに強くなる。便が細い、出にくい
あわせて出やすい症状:血便、体重減少。大腸カメラで確認します
腹水(肝硬変・心不全・がん)
症状の特徴:おなか全体がふくらむ。体重が増える、足がむくむ
あわせて出やすい症状:だるさ、黄疸、息切れ。腹部エコーで確認します
卵巣や子宮の病気
症状の特徴:下腹部の張りが続く。しこりを触れることがある
あわせて出やすい症状:月経の変化、頻尿。腹部エコーが手がかりになります
乳糖不耐症・食事の影響
症状の特徴:牛乳や特定の食品のあとに張る
あわせて出やすい症状:下痢、ゴロゴロ音。食事の記録が診断の助けになります
こんなときは、早めの受診をおすすめします
✓ 張りが日ごとに強くなっている
✓ おなか全体がふくらみ、体重が増えてきた
✓ 便が細くなった、血便が出た
✓ 体重が意図せず減っている
✓ 強い腹痛や嘔吐をともなう
これらは、大腸の通過障害や腹水など、単なるガスでは説明できない状態を示すサインです。とくに「便が細い」「体重の減少」は大腸カメラで、「おなか全体のふくらみ」「足のむくみ」は腹部エコーで確かめる必要があります。強い腹痛と嘔吐が続く場合は、その日のうちにご相談ください。
当院で行う検査
おなかの張りの診療では、まず「ガス・便」なのか「腹水・腫瘤」なのかを分けることが出発点になります。当院は腹部エコーを院内で行え、消化器内 視鏡の専門医が在籍しています。次の検査を必要に応じて行います。
01 腹部超音波(腹部エコー)検査(約15分)
おなかの張りの原因が「ガス・便」なのか「腹水・腫瘤」なのかを分ける、最初の検査です。肝臓・胆のう・膵臓・腎臓の状態と、腹水の有無を確認します。放射線を使わず、痛みもありません。
02 大腸カメラ(下部消化管内視鏡・要予約)
便が細い、便通が変わった、血便をともなうといった場合に行います。大腸の狭窄やポリープ、炎症を直接確認でき、ポリープはその場で切除できます(日帰り)。送気には空気ではなく炭酸ガスを使用しており、検査後のおなかの張りが残りにくくなっています。
03 胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査(約10分)
食道・胃・十二指腸を直接観察します。つかえ感や食欲の低下がある場合、がんや潰瘍の有無をその場で確認できます。経口(口から)と経鼻(鼻から)の両方に対応しています。
04 鎮静剤(静脈麻酔)を使った内視鏡
うとうとと眠っているような状態で検査を受けていただけます。以前つらい思いをされた方はご相談ください。検査後はお休みいただく時間が必要なため、当日はお車の運転をお控えください。
05 血液検査(採血約5分)
肝臓や腎臓のはたらき、炎症の程度、貧血、甲状腺ホルモンを確認します。腹水の背景に肝臓や心臓の問題がないかを調べる手がかりになります。
受診の流れ
よくあるご質問
ガスがたまっているだけだと思います。受診の必要はありますか?
多くの場合はガスや便によるもので、その場合も治療や生活の工夫で楽になります。ただし、おなか全体がふくらむ、日ごとに強くなる、便が細くなったといった変化がある場合は、腹水や大腸の通過障害が隠れていることがあります。診察と腹部エコーで短時間に切り分けられますので、一度ご相談ください。
市販のガス薬や整腸剤を飲んでいます。続けて大丈夫ですか?
症状が軽くなっているのであれば、続けていただいて構いません。ただし数か月にわたって手放せない場合は、背景に別の原因があることがあります。いまお使いのものを教えていただければ、必要な検査とあわせてご提案できます。
おならが多いのが気になります。これも相談してよいですか?
まず診察で経過をうかがい、血液検査と腹部エコーから始めることが多いです。この2つで、肝臓・胆のう・膵臓、糖尿病、甲状腺、貧血、炎症までを一度に見渡せます。その結果に応じて、胃カメラや大腸カメラをご案内します。
腹部エコーはどんな検査ですか?
ベッドで横になり、おなかにゼリーを塗 って超音波の機械をあてます。痛みはなく、放射線も使いません。15分ほどで、肝臓・胆のう・膵臓・腎臓の状態と腹水の有無を確認できます。食事の影響を受けるため、検査前は食事を控えていただきます。
予約は必要ですか?
一般の診察と血液検査は予約なしで受診いただけます。腹部エコーは食事を控えていただく必要があるた め、事前にご相談ください。胃カメラ・大腸カメラは予約制です。お電話(099-251-5858)でもご相談を承ります。