皮膚や白目が黄色い(黄疸)
― 鹿児島市郡元の内科・消化器内科
白目が黄色い。顔色が黄色っぽいと言われた。尿の色が濃くなった。便が白っぽい。
黄疸は、肝臓や胆管に何かが起きていることを示すサインです。原因によって対応の緊急度が大きく変わり、なかには急を要するものがあります。自己判断で様子を見てよい症状ではありません。
松岡内科では、血液検査と腹部エコーで肝臓・胆のう・胆管・膵臓の状態を確かめ、緊急性の有無をその日のうちに判断します。入院や専門的な処置が必要な場合は、速やかに適切な医療機関へご紹介します。

こんな方は一度ご相談ください
✓ 白目が黄色くなってきた
✓ 顔や手のひらの色が黄色い
✓ 尿の色が濃い(紅茶やウーロン茶のような色)
✓ 便の色が白っぽい、灰色がかっている
✓ 体のかゆみが続いている
✓ みぞおちや右のわき腹、背中が痛む
✓ 発熱をともなう
✓ だるさ、食欲の低下、体重の減少がある
黄疸は、様子を見てよい症状ではありません。とくに発熱や強い腹痛をともなう場合、便が白っぽい場合は急ぎます。当日中にご相談ください。
黄疸は、なぜ起こるのでしょうか
黄疸は、血液中のビリルビンという色素が増えて、皮膚や白目が黄色く見える状態です。ビリルビンは古くなった赤血球からつくられ、肝臓で処理されたあと、胆汁として胆管を通り、腸へ流れていきます。
この流れのどこかが滞ると、ビリルビンが血液にたまります。原因は大きく3つに分けられます。1つめは赤血球が壊れすぎる場合、2つめは肝臓そのものの働きが落ちる場合、3つめは胆管が詰まって胆汁が流れなくなる場合です。
3つめの「詰まり」は、胆石や膵臓・胆管の腫瘍で起こり、放置すると胆管炎という重い感染症につながることがあります。尿が濃くなる、便が白っぽくなるのは、この詰まりを示す手がかりです。
考えられるおもな原因
黄疸の原因は、赤血球・肝臓・胆管の3か所のどこに問題があるかで分かれます。なかには当日中の処置が必要なものと、経過をみるだけでよいものが混在しており、見た目では区別がつきません。当院では血液検査と腹部エコーで、この切り分けを最初の受診で行います。
胆石(総胆管結石)
症状の特徴:みぞおちや右のわき腹の強い痛みをともなう
あわせて出やすい症状:発熱、吐き気。胆管炎につながることがあり、急を要します
胆管がん・膵臓がん
症状の特徴:痛みをともなわないまま、黄疸が進むことがある
あわせて出やすい症状:体重の減少、背中の痛み、便が白っぽくなる
ウイルス性肝炎
症状の特徴:だるさや食欲の低下が先に出ることが多い
あわせて出やすい症状:発熱、尿が濃くなる。血液検査で確認します
アルコール性肝障害・脂肪肝炎
症状の特徴:飲酒の習慣や、健診での肝機能異常が背景にある
あわせて出やすい症状:だるさ、おなかの張り。腹部エコーで確認します
薬剤性肝障害
症状の特徴:お薬やサプリメントを始めた時期と一致する
あわせて出やすい症状:かゆみ、発疹。服用中のもの をお持ちください
肝硬変
症状の特徴:足のむくみ、おなかの張り(腹水)をともなう
あわせて出やすい症状:手のひらの赤み、あざができやすい
自己免疫性の肝疾患
症状の特徴:体のかゆみが強い。女性にやや多くみられます
あわせて出やすい症状:だるさ。血液検査の自己抗体が手がかりになります
体質性黄疸(ジルベール症候群)
症状の特徴:疲れや空腹のときに軽い黄疸が出る。健診で指摘される
あわせて出やすい症状:多くは治療の必要がなく、経過をみます
こんなときは、早めの受診をおすすめします
✓ 発熱や、みぞおち・右のわき腹の強い痛みをともなう
✓ 便が白っぽい、灰色がかっている
✓ 意識がもうろうとする、いつもと様子が違う
✓ 黄色みが日ごとに濃くなっている
✓ 体重が減ってきた
これらは、胆管が詰まっている、あるいは肝臓のはたらきが大きく落ちている可能性を示すサインです。とくに発熱と強い腹痛をともなう黄疸は、胆管炎として緊急の処置が必要になることがあります。この場合と、意識の変化がある場合は、当院ではなく救急対応のできる医療機関へすぐにご連絡ください。
当院で行う検査
黄疸の診療では、原因が「詰まり」なのか「肝臓そのもの」なのかを早く分けることが要になります。当院は血液検査と腹部エコーを院内で行え、緊急性の有無をその日のうちに判断します。次の検査を必要に応じて行います。
01 血液検査(採血約5分)
ビリルビンの値と種類、肝臓の酵素(AST・ALT・ALP・γ-GTP)、肝炎ウイルス、血液の固まりやすさを確認します。黄疸の原因を絞り込む出発点になります。
02 腹部超音波(腹部エコー)検査(約15分)
胆管が広がっていないか、胆石や腫瘤がないか、肝臓の状態はどうかを確認します。詰まりによる黄疸かどうかを、その場で判断できます。放射線を使わず、痛みもありません。
03 尿検査
尿のなかのビリルビンやウロビリノーゲンを調べます。黄疸のタイプを見分ける助けになり、結果は短時間で出ます。
04 胃カメラ(上部消化管内視鏡)検査(約10分)
肝臓の病気にともなう食道や胃の変化(静脈瘤など)を確認します。必要に応じて行います。経口(口から)と経鼻(鼻から)の両方に対応しています。
05 その後の対応(ご紹介と経過観察)
胆管の詰まりを取り除く処置や入院治療が必要な場合は、今村総合病院・鹿児島大学病院・鹿児島市立病院・鹿児島医療センターなどへ速やかにご紹介します。治療を終えたあとの継続的な管理は、当院で行えます。
受診の流れ
よくあるご質問
黄疸に気づいたら、すぐ受診したほうがよいですか?
はい。黄疸は原因によって緊急度が大きく変わり、なかには当日中の処置が必要なものがあります。とくに発熱や強い腹痛をともなう場合、意識がはっきりしない場合は、当院ではなく救急対応のできる医療機関へすぐにご連絡ください。それ以外の場合も、様子を見ずにご相談ください。
みかんの食べすぎで黄色くなることもあると聞きました。
手の ひらや足の裏が黄色くなることはあります。柑皮症といって、この場合は白目が黄色くなりません。白目(眼球結膜)が黄色いときは黄疸を疑います。ご自身では見分けがつきにくいので、気づいたらご相談ください。
尿の色が濃いだけでも受診すべきですか?
尿の濃さは水分の量でも変わるため、それだけでは判断できません。ただし、紅茶やウーロン茶のような濃い色が続く、あわせて便が白っ ぽい、体がかゆいといった場合は、胆汁の流れが滞っているサインの可能性があります。ご相談ください。
健診で「ビリルビンが高い」と言われましたが、症状はありません。
体質性黄疸(ジルベール症候群)といって、疲れや空腹のときに軽くビリルビンが上がる体質の方がいます。多くは治療の必要がありません。ただし、ほかの原因と区別する必要があるため、一度血液検査と腹部エコーで確 かめておくことをおすすめします。
検査はその日のうちに受けられますか?
血液検査、腹部エコー、尿検査は当日に行えることが多いです。腹部エコーは食事の影響を受けるため、可能であれば食事を控えてお越しください。緊急性があると判断した場合は、その場で適切な医療機関へご連絡し、ご紹介します。