動脈硬化 ― 鹿児島市郡元の内科・循環器内科
健診で「動脈硬化が進んでいる」と言われた。血圧やコレステロール、血糖をいくつも指摘されている。歩くとふくらはぎが痛くなる。
動脈硬化は、血管の壁が厚く硬くなり、内側が狭くなっていく変化です。自覚症状のないまま何年もかけて進み、心臓の血管で進めば狭心症や心筋梗塞、脳の血管で進めば脳梗塞、足の血管で進めば歩いたときの痛みとして現れます。
松岡内科では、血圧脈波検査(ABI)で血管の硬さと詰まりの程度を数値で確かめ、血液検査・心電図・心臓超音波(心エコー)とあわせて、動脈硬化がどこまで進んでいるかを評価します。

こんな方は一度ご相談ください
✓ 健診で「動脈硬化がある」と言われた
✓ 血圧・コレステロール・血糖のうち、2つ以上を指摘されている
✓ 歩くとふくらはぎやお尻が痛くなり、休むとおさまる
✓ 足が冷たい、足の傷が治りにくい
✓ たばこを吸っている、または長く吸っていた
✓ ご家族に心筋梗塞 や脳梗塞の方がいる
✓ 血管年齢や血管の状態を一度調べておきたい
✓ 数値の指摘は受けているが、何から手をつければよいかわからない
動脈硬化そのものに症状はありません。症状が出たときには、血管がかなり狭くなっていることが多くなります。だからこそ、症状のない段階で「今どこまで進んでいるか」を知っておくことに意味があります。
動脈硬化とは、どのような状態でしょうか
血管の壁にコレステロールなどがたまり、壁が厚く硬くなって内側が狭くなっていく変化を動脈硬化といいます。誰にでも年齢とともに起こりますが、進む速さは生活習慣や持病によって大きく変わります。
問題になるのは、狭くなった血管が詰まったとき、そしてたまった部分が破れて血のかたまりができたときです。心臓の血管なら狭心症・心筋梗塞、脳の血管なら脳梗塞、足の血管なら閉塞性動脈硬化症として現れます。
いったん進んだ部分を元どおりにするのは簡単ではありません。一方で、これから進む速さを抑えることはできます。血圧・脂質・血糖・喫煙という4つの要因をどこまで管理できるかが、その後を分けます。
動脈硬化を進めるおもな要因
動脈硬化は、ひとつの原因だけで進むものではありません。複数の要因が重なるほど、進む速さが増していきます。ご自身にいくつ当てはまるかを確かめることが出発点になります。
どう影響するか:高い圧力が血管の内側の壁を傷つけ、そこにコレステロールが入り込みやすくなります
気をつけたいこと:ご家庭で測った血圧が135/85mmHgを超える日が続く場合は、一度ご相談ください
どう影響するか:傷ついた血管の壁にLDLコレステロールがたまり、こぶのような膨らみ(プラーク)をつくります
気をつけたいこと:動脈硬化の材料そのものです。すでにリスクが高い方では、目標とする値がより低くなります
喫煙
どう影響するか:血管を収縮させ、内側の壁を直接傷つけます。血のかたまりもできやすくなります
気をつけたいこと:動脈硬化の要因のなかで、やめたときの効果が比較的早く現れます。禁煙は何歳から始めても意味があります
糖尿病・高血糖
どう影響するか:高い血糖は細い血管も太い血管も傷めます。神経も傷むため痛みを感じにくくなり、症状に気づくのが遅れることがあります
気をつけたいこと:血糖の管理とあわせて、血圧と脂質も同時に整えることが大切です
肥満・内臓脂肪・運動不足
どう影響するか:内臓脂肪は血圧・血糖・脂質のいずれにも影響し、動脈硬化を進める方向にはたらきます
気をつけたいこと:早歩きなどの有酸素運動を1日30分程度、週の大半で続けることがすすめられています
加齢・性別・遺伝
どう影響するか:年齢とともに血管の弾力は失われます。男性、閉経後の女性、ご家族に若くして心筋梗塞を起こした方がいる場合は進みやすくなります
気をつけたいこと:変えられない要因だからこそ、変えられる要因をどこまで抑えるかが重要になります
慢性腎臓病・睡眠時無呼吸症 候群
どう影響するか:腎臓の働きの低下や、睡眠中に呼吸が止まる状態も、動脈硬化を進める要因として知られています
気をつけたいこと:血液検査や問診で手がかりをつかみ、必要に応じて詳しい検査をご提案します
こんなときは、早めの受診をおすすめします
✓歩くとふくらはぎやお尻が痛み、休むとおさまる
✓安静にしていても足が痛む、足先の色が悪い
✓足の傷やただれが治らない
✓胸の痛みや締めつけがくり返し起こる
✓片側の手足に力が入らない、ろれつが回らない
5つめは脳梗塞のサインの可能性があります。ためらわずに救急要請をしてください。2つめと3つめは、足の血管が強く狭くなっているときに現れる症状で、早めの受診が必要です。1つめと4つめも、動脈硬化がすでに進んでいる サインの可能性がありますので、診療時間内にご相談ください。
当院で行う検査と治療
動脈硬化の診療では、進み具合を確かめることと、進める要因をどこまで抑えられるかを整理することの両方を行います。血圧脈波検査(ABI)を中心に、次の検査と治療を必要に応じて組み合わせます。
01 血圧脈波検査(ABI)(約5分)
ベッドで横になり、両手両足の血圧を同時に測ります。足の血管がどれくらい狭くなっているか(ABI)と、血管の硬さの目安(いわゆる血管年齢)を数値で確かめられる検査です。痛みはなく、動脈硬化の進み具合を目に見える形でお示しできます。
02 血液検査・尿検査(採血 約5分)
LDLコレステロール、中性脂肪、血糖、HbA1c、腎機能などを調べます。動脈硬化を進めている要因がどれなのかを確かめ、管理の優先順位を決めるための検査です。
03 心電図検査(約5分)
心臓の血管がすでに細くなっていないか、心筋梗塞の痕跡がないかを確認します。ベッドで横になるだけで、痛みはありません。院内で行い、当日結果をお伝えします。
04 心臓超音波(心エコー)検査(約10分)
超音波で心臓の動き・大きさ・弁の状態を見ます。動脈硬化が心臓に影響していないかを確かめる検査です。放射線を使わず、痛みもありません。
05 治療:危険因子の管理と生活習慣の見直し
動脈硬化そのものを直接治すお薬はありません。血圧・脂質・血糖・喫煙という進める要因を、それぞれ目標の範囲に収めていくことが治療になります。どこから手をつけると効果が大きいかは人によって違いますので、検査の結果をもとに一緒に決めます。足の血管が強く狭くなっている場合は、専門施設へご紹介します。
受診の流れ
よくあるご質問
血管年齢は調べられますか?
血圧脈波検査(ABI)では、足の血管の詰まり具合とあわせて、血管の硬さの目安(いわゆる血管年齢)を数値で確認できます。ベッドで横になり、両手両足の血圧を同時に測る検査で、痛みはありません。ただし血管年齢は参考値であり、これだけで治療の要否が決まるものではありません。
進んでしまった動脈硬化は、元に戻せますか?
いったん厚く硬くなった部分を完全に元どおりにするのは簡単ではありません。一方で、これから進む速さを抑えることはできます。血圧・脂質・血糖の管理と禁煙によって、心筋梗塞や脳梗塞の起こりやすさを下げられること がわかっています。
歩くとふくらはぎが痛くなります。腰のせいだと言われましたが、血管の問題もありますか?
足の血管が狭くなって起こる閉塞性動脈硬化症でも、歩くと痛み、休むとおさまるという似た症状が出ます。腰の病気と紛らわしく、見逃されやすい病気です。血圧脈波検査(ABI)で短時間に見分けられますので、 一度お調べになることをおすすめします。
症状がなくても検査を受けたほうがよいですか?
動脈硬化は症状が出ないまま進みます。血圧・コレステロール・血糖のいずれかを指摘されている方、たばこを吸う方、ご家族に心筋梗塞や脳梗塞の方がいる場合は、一度調べておく価値があります。健診の結果票をお持ちいただくと、判断の精度が上 がります。
予約は必要ですか?
一般の診察は予約なしで受診いただけます。混雑状況やご不明な点は、お電話(099-251-5858)でお問い合わせください。