ピロリ菌が見つかったら?除菌治療の流れと注意点
- 6月4日
- 読了時間: 4分
健診や胃カメラの結果で「ピロリ菌がいます」と言われると、戸惑う方も多いと思います。
ピロリ菌は胃の病気と関わりのある細菌ですが、見つかった場合でも、お薬による治療で取り除くことが可能です。
このコラムでは、ピロリ菌とは何か、除菌治療がどのように進むのか、そして治療中や治療後に気をつけたいことを、順を追ってご説明します。
ピロリ菌とは
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜にすみつく細菌です。
多くは幼いころに感染し、長い年月をかけて胃に炎症を起こすことがあります。
感染している方すべてに症状が出るわけではありませんが、
慢性的な胃炎
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
などの原因となったり、将来の胃がんのリスクと関わったりすることが知られています。
ピロリ菌を取り除くことで、
胃の炎症が落ち着く
潰瘍を繰り返しにくくなる
将来の胃がんリスクを下げる
ことが期待されています。
だからこそ、見つかったときにきちんと対応しておくことが大切です。
見つかるきっかけ
ピロリ菌は、次のようなきっかけで見つかることが多くあります。
胃カメラ(胃内視鏡検査)で胃炎が見つかり、あわせて検査を行ったとき
健康診断や人間ドックで陽性を指摘されたとき
胃の痛み、もたれ、不快感などの症状で受診し、検査を行ったとき
胃カメラで「慢性胃炎」が確認されている場合、健康保険でピロリ菌の検査・除菌治療を受けられることが一般的です。
検査方法には、
息を調べる検査(尿素呼気試験)
血液検査
便検査
などがあり、状況に応じて選択します。
除菌治療の流れ
除菌治療は、おおまかに次のような流れで進みます。
1回目の除菌(1次除菌)
胃酸を抑えるお薬と、2種類の抗菌薬を組み合わせて、通常7日間続けて服用します。
朝晩に決められた薬をまとめて飲む形で、難しい治療ではありません。
大切なのは、途中で症状が落ち着いても、決められた日数をきちんと飲み切ることです。
効果の判定
服用が終わってから一定期間(おおむね1か月以上)あけて、ピロリ菌がいなくなったかどうかを検査で確認します。
この間隔をあけるのは、判定を正確に行うためです。
2回目の除菌(2次除菌)
1回目で除菌しきれなかった場合は、抗菌薬の一部を変更して、もう一度7日間の治療を行います。
1次除菌・2次除菌を合わせると、多くの方で除菌が完了するとされています。
治療中の注意点
薬は最後まで飲み切る
自己判断で中断すると、菌が残ったり、薬が効きにくくなったりすることがあります。
お酒を控える
特に2次除菌で使う一部のお薬は、飲酒との相性が良くありません。
治療期間中は飲酒を控えてください。
副作用について
次のような副作用がみられることがあります。
軟便
下痢
味を感じにくい
軽い発疹
多くは一時的ですが、強い発疹やつらい症状が出た場合は、自己判断せずご相談ください。
除菌できたあとも、定期的な確認を
除菌に成功しても、それまでに進んだ胃の変化が完全にもとに戻るわけではなく、胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。
そのため、除菌後も定期的に胃カメラで胃の状態を確認していくことがすすめられています。
「除菌したから安心」ではなく、
「除菌したうえで、定期的に見守っていく」
という考え方が大切です。
よくあるご質問
Q. 症状がないのに、除菌した方がよいのでしょうか?
ピロリ菌は、症状がはっきりしないまま胃に炎症を起こしていることがあります。
慢性胃炎が確認されている場合は、症状の有無にかかわらず、将来のリスクを考えて除菌を検討することがあります。
ご自身の胃の状態については、検査結果をもとにご相談ください。
Q. 家族にもうつるのでしょうか?
ピロリ菌の多くは、幼いころの口を介した感染が関係していると考えられています。
すでに成長したご家族の間でうつし合うことは多くないとされていますが、気になる場合はご家族での検査について相談いただけます。
Q. 除菌すると、胃の調子はよくなりますか?
胃炎や潰瘍の改善が期待できる一方で、もたれや痛みなどの症状の感じ方には個人差があります。
除菌後も症状が続く場合は、ほかの原因がないかをあわせて確認していきます。
松岡内科の消化器内科・内視鏡内科について
松岡内科(鹿児島市郡元)では、消化器内科・内視鏡内科を担当する医師が、
ピロリ菌検査
除菌治療
治療後の経過観察
までを一貫して行っています。
胃カメラによる胃の確認とあわせてご相談いただけます。
健診で指摘された方や、胃の不調が気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
【ご予約・お問い合わせ】099-251-5858
※このコラムは一般的な情報提供を目的としたもので、診断や治療方針を示すものではありません。検査や治療の適応は一人ひとり異なります。気になる症状や指摘がある場合は、医療機関での診察をご検討ください。